風営法専門の行政書士が少ない理由


行政書士は士業の中で、一番分野が広く、人によって扱っているものが様々で、同じ行政書士という職業でも全く異なります。私はマイナーで専門特化している人は素晴らしいという考えです。専門がない人は専門家ではありません。
どうやって専門を選ぶのか
先輩たちの話を聞くと、元から信念があってその分野を選んだという人は少なく、流れでそのままその分野に特化していったという方が多いです。あと、許認可のような難案件(高単価・数少)、車庫証明のような届出(低単価・数多)どっちが好きなのかにも寄ります。私は低単価・数多が良いと思っていますが、職人気質の先生は難案件を好みます。
何が向いているのか。最初は手広くいろんな分野をやって、向いているものを見つけることも良いなと思いました。それくらい業種によって変わる仕事なので、やってみないと分からないことが多いです。
風営法・アダルト配信専門を名乗るつらさ
私は昔から、夜遊びを沢山したり、大学でも研究したりしていたので、風営法一本のつもりでしたが、行政書士になってみると、風営法は郵送・オンライン不可で、警察も優しくはなく、許認可には図面が必要で、かなり難しい分野なんだと気づきました。業界に関して詳しいということは行政書士の仕事でプラスになりますが、だからといって、その仕事が向いているかどうかはわからないということを実感しました。
しかも、風営法専門でアダルト配信の届け出をやりたいというと、白い目で見られます。私は見た目が派手めなので、変に勘繰られてめんどくさいです。男性の先生が言うとたぶんもっと白い目で見られるので、行政書士で性風俗をやっている人が少ないんだろうなと納得しました。行政書士の平均年齢から考えると、ファンティアなどの推し活文化を理解できるとは思えないのでその点もあるとは思います。私も対面でアダルト配信関係の仕事を紹介してもらえるとは思わないので、言うことをやめました。
融資を受ける際やマンションを借りる時も、風営法は隠してほしいといわれました。まるで夜職のような扱いです。風営法は専門でいかないと、他の分野の足かせになると思います。
まとめると、流れで専門分野を選んだり、向いているから選んだり、その分野について詳しいから選んだり、なんにしても全く興味がない分野はしんどいなあと思います。
行政書士の仕事・専門特化はお客様のためになる
実際に行政書士の仕事をやってみると、調べても聞いてもよくわからないこと、必要書類も何が必要なのかわからないことが沢山あります。1回やるとある程度わかるのですが、その初めの1回にかける労力を考えると、なんでもやります!はコスパが悪いです。
専門特化するということはその分野において経験値を沢山積めるということです。お客様も経験値が沢山ある人から話を聞きたいと思います。行政書士は申請を通すだけはなく、申請前の物件選びから、申請後の注意点まで多くのアドバイスをくれる存在です。そのような有益な存在になれるよう、私も経験値を沢山積み、専門家になります。




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